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執筆者の写真Lin Lin

エグゼクティブコーチ事例


~事業フェーズに伴うCEOのバージョンアップ~



背景

  • 中国進出している欧州の名門精密機械メーカー。10年前に、営業事務所設立した。業務が順調に伸び、業界のトップブランドのポジションを築いてきた。CEOは中国事業のさらなる拡大を目指して、今まで欧州に依存したビジネスモデルから脱却するシナリオを考え、グロービス諸事業体の中で、中国事業のプレゼンスをアピールしたい。

  • 一方、CEOが営業事務所からフルバリューチェーンを持つ法人へ変革戦略のイメージを具体化にしていきたい。と同時に、チームメンバーのディベロプメントプランや自身のリーダーシップを強化したい。


参加者

CEO一名。One on one コーチング。


内容

  • CEOは社員向けの研修やコンサルティングも導入してみたが、狙う通りの効果はできていない。個別のソリューションではなく、一回変革の全体像を掴めたいと考える。また、自分はCEOとして、相談相手がいないし、部下指導の仕方など自分のやり方に問題がないかを懸念に思っている。

  • 従って、戦略や仕組みづくりといったハードウェア系とリーダーシップといったソフト系に分けて、プログラムを設計する。


セッション1からセッション2はパーパス、組織図、評価制度、仕組み、チームワークの取り方について議論して形にする。セッション3以降は、それらを回す自分のリーダーシップをどう高めるかに焦点を当て、IDP(個人開発プラン)の課題別に取り組むる立て付けとなる。


成果

  • 全体の成長戦略及び各事業カテゴリーのシナリオを資料で纏めて、メンバーに宣言した。

  • 数字偏重な評価体系を見直し、戦略に沿った行動をしてもらうよう制度の見直しができた。

  • マネージャがCEOと一対一の関係で成り立った組織から、マネージャ同士がコミュニケーションをして、自ら考えて自ら動く組織へシフトし始めた。

  • CEOが自分のマイクロマネジメントに気づき、細部より全体像を掴み、システム思考を取り入れるリーダーシップを発揮し始めた。

参加者フィードバック

  • ぼんやりとした数年後のイメージの輪郭がきれいになりました。ビジネス環境の変化や競合の成長に伴い、自社の戦略シナリオの松竹梅を考えて、それに応じて組織作りや人作りの課題も見えてきました。

  • 今まではなぜメンバーが自分のように、仕事できないだろうと不思議に思い、研修などを提供したが、あまり効果はありませんでした。コーチングを通じて、皆が私のようになる必要はないと気づきました。むしろ、ビジョンに合わせてタレントを配置し、それぞれの強みを発揮してもらうのがあるべき姿だと思いました。

  • といったように、これまでバラバラだった考えが纏まって、一枚の絵になっている気がします。自分の好き嫌いではなく、向かうゴールに向かって、パズル合わせをしていくのが私の仕事ですね。私が先頭に立って走っていましたが、今後はもっと後ろのほうでメンバーがちゃんとついて来ているかを見ながら、走るリーダーになろうと思いました。


コンサルタント所感

  • CEOは孤独な存在だと改めて感じさせられたプログラムです。

  • メンバーの360度フィードバックの中で、皆さんが口を揃って、うちのボスは記憶力いいというコメントがありました。それに対して、“彼らいうことをやってくれないから、私が背中を押すつもりでリマインドしているけど、記憶力がいいという表現で嫌がられているのはショック”だとCEOは語りました。

  • 孤独だからこそ、鏡がなければ、思い込みの世界に入りやすいでしょう。人間なので、自分の性格や好き嫌いも持つものでしょう。しかし、ポジションパワーを持つと、状況に応じ、自分のネイチャーをマネジメントしないといけない場面も出ます。本当に自分は何を求めているか、その手段と目的が合っているか、今までの延長線上、または自分の好き嫌いで行動しているかをつねに心がけます。そのように、ルーティングワークから一歩を引いて、自分のバージョンアップを行うことが組織にとって、とても重要なことだと改めて思いました。



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