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組織変革ワークショップ事例

  • 執筆者の写真: Lin Lin
    Lin Lin
  • 2023年2月3日
  • 読了時間: 3分

更新日:2025年12月20日

~部門目標作成から始まる自律型組織作り~


背景

高い技術力を誇るメーカー。設立以来、カリスマ性の高い前CEOによる強力なトップダウン経営が続いてきました。組織全体に「指示待ち」の体質が定着する中、新任CEOは「意識と組織の変革を進め、再び拡大へ」というスローガンを掲げました。 管理職一人ひとりが「自ら考え、動く」自律精神を養うための第一歩として、期首の部門目標を部課長がボトムアップで策定するプロジェクトを始動させました。


プロジェクトの内容

長年のトップダウン体質により、中間管理職の間には「経営陣は本気なのか」「自分たちにその能力があるのか」といった戸惑いや抵抗感がありました。こうした心理的障壁を解消するため、以下の3段階でプログラムを設計しました。

  1. ビジョンの再定義: 新任CEOを含む経営陣が、会社の未来像(ビジョン)を徹底議論し、全社へ発信する。

  2. 現状の顕在化: 各部門が抱える「素の考え」や「本音」を表に出し、現状の課題を共有する。

  3. 自律への意欲喚起: 中間管理職の成長意欲を刺激し、目標設定の当事者意識を高めるワークショップを実施。

特に、単なる数値目標の作成に留まらず、他部門との連携や、CEOからの直接的なフィードバックという「三方向のコミュニケーション」を可視化することに重点を置きました。




成果

  • 組織の活性化と視点の共有: 三方向のコミュニケーションを通じて、部門間の壁を超えた視点の共有が進み、組織全体の熱量が高まりました。

  • 自律意識の芽生え: 部門目標の策定プロセスを通じ、部課長たちが「自律型組織」の具体像を掴み始めました。その結果、自ら「変わるべき姿」を目標として掲げる姿勢へと変化しました。

  • 継続的な実行体制の構築: 各部門・課レベルの年度目標および評価原案を作成。さらに、残された課題を継続的に処理するための委員会を設置し、一過性ではない変革プロジェクトへと昇華させました。


参加者フィードバック

「他部門のニーズを直接聴くセッションが非常に衝撃的でした。これまで『相手はこう望んでいるだろう』と勝手に想定していた内容が、大きく外れていたことに気づきました。完全な思い込みでした。」


「今回のワークショップを通じて、これまでの『指示待ち』体制がいかに脆いものであったかを痛感しました。今後はトップの指示を待つだけでなく、自分たちが部門間連携を主導して進めていかなければ、組織は変わりません。」


「ビジョンを具体的な目標に落とし込む作業は想像以上に困難でしたが、会社が新しく生まれ変わるための『土台作り(マスター整備)』だと感じています。地道ではありますが、確実に未来への第一歩を踏み出した手応えがあります。」


参加者フィードバック

「自律してほしい」と願う経営陣と、「何をすればいいかわからない」管理職。この溝を埋めるのは、綺麗な言葉ではなく、実務に即した「対話の場」です。 今回のプロジェクトが成功した鍵は、目標作成という「形」を作る過程で、他部門との「連携(横のつながり)」を強制的にデザインした点にあります。自分たちが会社のマスターデータ(基本構造)を作っているという当事者意識が、管理職の視座を引き上げました。 カリスマ経営からの脱却は痛みを伴いますが、それを乗り越えた先にこそ、持続可能な組織の成長がある。そんな組織変革の本質を象徴する事例となりました。


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