アクションラーニング事例
- Lin Lin
- 2023年2月6日
- 読了時間: 3分
更新日:2025年12月20日
~変革型リーダーが輩出される仕組み~
背景
中国に数十のグループ会社を持つ大手メーカー。技術優位性だけで勝ち続けることが難しくなった市場環境において、「地場競合に勝つ新たな優位性」の構築と、「グループの垣根を越えたシナジー創出」が急務となっていました。 そこで、グローバル共通の施策であるアクションラーニング(AL)を中国でも導入。次世代の変革型リーダーを育成するとともに、修了後も継続的に経営課題を解決し続ける「自走型コミュニティ」の確立を目指しました。
参加者
グループ会社の部課長約15~20名(毎年)。
内容
本プロジェクトは5年間にわたり継続されています。単なる知識習得ではなく、「現在の能力以上の難題」に直面し、もがきながら解決策を見出すプロセスに重点を置いています。
実施形態: 部課長クラス約20名を選抜。5名1組のチームで、部門横断的な重要課題を設定。
プロセス: 専門コンサルタントによる講義と、グループごとの課題解決コーチングを並行。
ゴール: 検討内容をレポートにまとめ、経営陣に対して直接提言・発表を行う。

成果
自律的な組織活動の定着: ALから生まれた課題を推進するため、6つのエリアコミュニティが発足。50名以上の卒業生が、通常の業務の枠を超え、グループ横断的な課題に自主的に取り組んでいます。
オーナーシップの醸成: 経営層への直接提案が承認されるプロセスを通じ、「自分たちが組織を変えられる」というオーナーシップとチェンジマインドが飛躍的に向上しました。
グローバルでの高評価: 中国拠点のこれらの活動は、日本本社からも「極めてモチベーションが高く、コミットメントが強い」と極めて高い評価を受けています。
事務局・参加者の声
事務局より: 「座学では成し得ない『変身』が続出しています。コーチからの鋭い問いやメンバー間の刺激により、受講者の内面にある本質的な課題が浮き彫りになり、一皮むけた経験ができました。この変化は各子会社へ持ち帰られ、グループ全体の組織力強化という連鎖反応を生んでいます。」
参加者(品質管理担当)より: 「専門知識だけでは人を動かせない。正解のない問いに対し、多様なメンバーと議論し『共創』する力こそが、今の自分に必要な学びだったと痛感しました。」
参加者(マネージャー)より: 「以前は駐在員に対し『なぜ対応してくれないのか』と不満ばかりでした。しかしALを通じ、失敗を恐れて自ら動こうとしなかった自分に気づきました。今は『まず自分から一歩を踏み出そう』と前向きに捉えています。」
コンサルタント所感
経営人材の現地化を掲げつつも、実態は日本人駐在員主体のマネジメントから脱却できない日系企業は少なくありません。現地社員の中に「どうせ本気で任されない」という諦念がある場合、研修は形骸化しがちです。 本プログラムが成功した要因は、「教え込む」のではなく「内なる変化を促す」という設計の妙にあります。試行錯誤が許される舞台で、自ら最適解を探す。その手応えが、一見「負担」に思える追加の活動を「情熱」へと変えました。 日本本社の役員が驚くほどの熱量は、受講者が「自分たちが主役として組織を変えていく」という手応えを掴んだ証です。グローバル進出する日本企業の人材現地化における、極めて重要な先行事例といえるでしょう。




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